山口和男 工学院大学
根岸由典 ㈱ADEKA
田中一暢 ㈱ADEKA
山崎秀夫 BASF ジャパン㈱
綾部敬士 ㈱ADEKA
大 直子 ㈱ADEKA
三觜優司 ㈱ADEKA
宮村大地 ㈱ADEKA
仙石忠士 ㈱ADEKA
堀越隆裕 ㈱ADEKA
徳永浩信 三洋化成工業㈱
杉本佑子 三洋化成工業㈱
吉川公夫 理研ビタミン㈱
神谷宗一郎 理研ビタミン㈱
向井 剛 理研ビタミン㈱
佐藤弘一 理研ビタミン㈱
持舘和臣 日油㈱
工藤 学 トーヨーカラー㈱
大野康晴 東亞合成㈱
山中克浩 帝人㈱
勝木彩香 ㈱ADEKA
石塚智也 クラリアントジャパン㈱
鈴木文仁 クラリアントジャパン㈱
向垣内康平 クラリアントジャパン㈱
鮫島かおり BASF ジャパン㈱
鈴木敏弘 埼玉化成技術研究所
磯﨑敏夫 出光興産㈱
小出昌史 トーヨーケム㈱
鳥居智之 サンスター技研㈱
須賀茂雄 スガ試験機㈱
片野邦夫 スガ試験機㈱
高分子材料は,人類の生活の中に広く深く浸透し,日々のくらしを支える存在になっている。高分子材料がここまで発展してきた背景には,高分子合成化学,添加剤の化学,加工技術の各分野の連携があり,この連携が今後も優れた製品の創成に貢献してゆくものと考えられる。
本刊行では,各分野の第一線でご活躍されている専門の先生方にお願いして,例えば,高分子材料の劣化現象,寿命評価技術,材料の安定化および長寿命化技術,成形加工分野からの安定化・耐久性の向上技術,環境面から見た安全性,最近の技術動向など,企業の研究者,大学などの研究者の方々に関心をもって活用していただける書籍となるよう編集に努めており,日本の高分子添加剤関連分野の更なる発展に貢献できれば非常に幸いである。(「はじめに」より一部抜粋)
【第1章 総 論】
1 高分子劣化の本質とその防止の基礎
1.1 高分子材料の劣化の本質
1.2 高分子材料の劣化防止の基礎
1.3 おわりに
2 高分子材料用添加剤概論
2.1 はじめに
2.2 高分子材料用添加剤の種類
2.3 樹脂の安定化
2.3.1 塩ビ用安定剤
2.3.2 安定化剤
2.4 樹脂機能化
2.4.1 塩ビ用可塑剤
2.4.2 核剤・透明化剤
2.4.3 帯電防止剤
2.4.4 難燃剤
2.5 最後に
【第2章 樹脂安定化】
1 塩ビ用安定剤
1.1 ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)
1.2 PVCの劣化
1.3 PVC安定剤
1.4 熱安定剤
1.5 安定化助剤
1.5.1 ホスファイト
1.5.2 ハイドロタルサイト
1.5.3 βジケトン
1.5.4 酸化防止剤
1.5.5 エポキシ化合物
1.5.6 ポリオール
1.6 安定剤の市場動向
1.7 おわりに
2 酸化防止剤
2.1 はじめに
2.2 プラスチックの酸化劣化と酸化防止剤
2.2.1 酸化劣化のメカニズム
2.2.2 酸化防止剤の種類と役割
2.3 フェノール系酸化防止剤
2.3.1 フェノール系酸化防止剤の構造と特徴
2.3.2 フェノール系酸化防止剤との相乗効果
2.3.3 フェノール系酸化防止剤の使用上の注意点と対策
2.4 最近の酸化防止剤の開発動向
2.5 おわりに
3 紫外線吸収剤
3.1 はじめに
3.2 紫外線吸収剤による光安定化機構
3.3 各種紫外線吸収剤の特徴と構造
3.3.1 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
3.3.2 トリアジン系紫外線吸収剤
3.3.3 ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
3.3.4 その他の紫外線吸収剤
3.4 トリアジン系紫外線吸収剤の評価,応用例
3.4.1 ポリカーボネート(PC)共押出シートの表層を想定した紫外線吸収剤の選定
3.4.2 応用例
3.5 終わりに
4 過酸化物分解剤
4.1 はじめに
4.2 高分子の自動酸化反応と過酸化物分解剤
4.3 フェノール系酸化防止剤との相乗効果
4.4 リン系酸化防止剤がもたらす効果
4.5 リン系酸化防止剤使用時の注意点
4.6 チオエーテル系酸化防止剤がもたらす効果
4.7 チオエーテル系酸化防止剤使用時の注意点
5 金属不活性化剤
5.1 はじめに
5.2 金属イオンによる劣化のメカニズム
5.3 金属不活性化剤の種類
5.4 金属不活性化剤の選択時の注意
5.4.1 酸化防止処方
5.4.2 ブルーム問題
5.4.3 充填剤や顔料による影響
5.4.4 触媒残渣によるポリエステルのエステル交換防止
5.5 おわりに
6 ヒンダードアミン系光安定剤の特徴と安定化
6.1 はじめに
6.2 作用機構
6.3 構造と特徴
6.3.1 分子量による分類
6.3.2 窒素置換基による分類
6.3.3 添加剤との相互作用
6.4 HALSの応用例~自動車材料への適用~
6.4.1 各種顔料による耐候性
6.4.2 HALSによる耐熱性向上
6.4.3 HALSの耐ブルーム性
6.4.4 HALSの耐フォギング性
6.5 おわりに
【第3章 樹脂機能化】
1塩ビ用可塑剤
1.1 はじめに
1.2 可塑剤の特徴
1.3 可塑剤の作用機構
1.4 可塑剤の特性
1.4.1 耐寒性
1.4.2 耐熱性
1.4.3 耐油性
1.4.4 非移行性
1.4.5 電気的性質
1.5 可塑剤の種類と特長
1.5.1 フタル酸エステル
1.5.2 脂肪族二塩基酸エステル
1.5.3 ポリエステル系
1.5.4 芳香族多価カルボン酸エステル
1.5.5 エポキシ化植物油
1.5.6 リン酸エステル
1.5.7 その他
1.6 おわりに
2核剤・透明化剤
2.1 はじめに
2.2 核剤・透明化剤とは
2.3 核剤・透明化剤の種類と特徴について
2.4 核剤・透明化剤のメリット
2.5 作用機構
2.6 核剤・透明化剤の代表例
2.6.1 ポリプロピレン(PP)用核剤・透明化剤
2.6.2 ポリエチレン(PE)用核剤
2.6.3 ポリブテン用核剤
2.6.4 ポリエチレンテレフタレート(PET)用核剤
2.6.5 ポリ乳酸(PLA)用核剤
2.6.6 ポリアミド(PA)用核剤
2.6.7 その他
2.7 核剤・透明化剤による高性能化の動向
2.7.1 力学特性改善
2.7.2 透明性の改善
2.8 まとめ
3 帯電防止剤
3.1 はじめに
3.2 帯電防止方法の種類
3.3 低分子型帯電防止剤の種類と特長
3.4 帯電防止性の評価方法
3.5 高分子型帯電防止剤の種類と特長
3.6 低抵抗タイプの高分子型帯電防止剤「ペレクトロン」シリーズ
4 防曇剤
4.1 防曇性
4.2 防曇性が要求される主たる用途
4.3 食品包装用防曇剤
4.3.1 食品包装用練込型防曇剤
4.3.2 食品包装用塗布型防曇剤
4.3.3 防曇剤の性能評価
4.3.4 まとめ
4.4 農業用フィルムの防曇
4.4.1 防曇剤について
4.4.2 テスト条件
4.4.3 評価条件と結果
4.4.4 まとめ
4.5 UV硬化型防曇性コーティング剤
4.5.1 特徴
4.5.2 物性及び性能
4.5.3 まとめ
4.6 最後に
5 相溶化剤
5.1 はじめに
5.2 相容化剤の構造と分類
5.2.1 構造類似性に基づく分類
5.2.2 反応性に基づく分類
5.3 相容化剤の作用機構
5.4 相容化剤の使用方法
5.5 相容化剤の使用例
5.5.1 PC/PET
5.5.2 PC/ABS
5.6 おわりに
6 着色剤
6.1 着色剤の定義
6.1.1 着色剤の区分
6.1.2 プラスチックにおける着色の目的
6.2 プラスチック用着色剤
6.2.1 プラスチック用着色剤の必要条件
6.2.2 プラスチック用着色剤の種類
7 抗菌・防カビ剤
7.1 はじめに
7.2 抗菌・防カビ剤の種類と特徴
7.2.1 抗菌・防カビ剤の分類
7.2.2 無機系と有機系の特徴
7.3 銀系無機抗菌剤の特徴
7.3.1 抗菌性
7.3.2 耐性獲得性
7.3.3 安全性
7.3.4 変色性
7.4 抗菌・防カビ剤の作用機構と効果
7.4.1 金属系無機抗菌剤の抗菌作用機構
7.4.2 光触媒の抗菌作用機構
7.4.3 有機系抗菌剤の抗菌作用機構
7.5 抗菌・防カビ剤の特性・選び方
7.6 東亞合成の抗菌・防カビ剤
7.6.1 無機系抗菌・抗ウイルス剤「ノバロン®」
7.6.2 無機/有機ハイブリッド防カビ剤カビノン
8 高度な難燃化を達成するリン系難燃剤の分子設計
8.1 はじめに
8.2 高分子材料の燃焼機構と難燃機構
8.3 ファイヤガード®FCX-210の特徴
8.4 ファイヤガード®FCX-210の難燃効果
8.4.1 スチレン系樹脂への適応
8.4.2 アクリル樹脂への適応
8.4.3 透明ポリアミド樹脂への適応
8.4.4 ポリエステル樹脂への適応
8.4.5 バイオプラスチックへの適応
8.5 難燃性塗料「ランデックスコート難燃クリア®」
8.6 おわりに
9 イントメッセント系難燃剤
9.1 はじめに
9.2 難燃剤の種類について
9.3 イントメッセント系難燃剤の種類
9.4 イントメッセント系難燃剤の難燃性能
9.5 力学的特性
9.6 難燃性と耐候性の両立
9.7 難燃性と熱安定性の両立
9.8 まとめ
10 環境適応型リン系難燃剤の開発と応用
10.1 はじめに
10.2 クラリアント社難燃剤EXOLIT®シリーズの特徴
10.3 ジエチルホスフィン酸金属塩について
10.4 ジエチルホスフィン酸金属塩の燃焼抑制メカニズム
10.5 ポリアミド樹脂への応用
10.6 クラリアント社の環境問題への取り組み
10.7 最後に
11 光重合開始剤
11.1 はじめに
11.2 光重合開始剤の種類と要求特性
11.3 光ラジカル重合開始剤の種類と特性
11.3.1 増感剤の利用
11.3.2 酸素阻害
11.4 光カチオン重合開始剤(光酸発生剤)の種類と特徴
11.4.1 増感剤の利用
11.5 最適な選定,使用方法
11.6 おわりに
12 エポキシ樹脂硬化剤の種類と特徴
12.1 エポキシ樹脂硬化剤の概要
12.2 ポリアミン類
12.2.1 脂肪族ポリアミン
12.2.2 ポリアミドアミン
12.2.3 芳香族ポリアミン
12.2.4 酸無水物系
12.2.5 フェノリック硬化(フェノール樹脂系硬化剤)
12.2.6 三級アミン
12.2.7 低温硬化(ポリチオール硬化)
12.2.8 ジシアンジアミド
12.2.9 アダクト型硬化剤・硬化促進剤
12.3 おわりに
【第4章 樹脂応用・分析試験】
1 車載照明用ポリカーボネート樹脂
1.1 はじめに
1.2 インナーレンズの要求特性
1.3 タフロンLC1500の特徴
1.3.1 導光性
1.3.2 流動性
1.4 成形条件による導光性能への影響
1.4.1 成形温度
1.4.2 成形機内滞留時間
1.5 使用環境による色調への影響
1.6 さいごに
2 粘着剤
2.1 はじめに
2.2 粘着剤の定義
2.2.1 粘着剤の機能
2.2.2 粘着剤の分類
2.2.3 粘着剤の構成
2.2.4 粘着剤の製造
2.2.5 粘着剤の塗工
2.3 接着の原理
2.3.1 接着の機構
2.3.2 界面相互作用と凝集力
2.3.3 接着の破壊
2.3.4 粘着剤の三要素
2.4 粘着剤の接着性
2.4.1 接着性の発現
2.4.2 粘着剤と被着体の界面相互作用
2.4.3 粘着剤の粘弾性(レオロジー)
2.5 粘着剤の諸物性
2.5.1 粘着付与樹脂(タッキファイヤー)
2.5.2 硬化剤(架橋剤)
2.5.3 可塑剤
2.5.4 その他の添加剤
2.6 粘着剤の環境対応
2.7 おわりに
3 建築用シーリング材
3.1 建築用シーリング材の概要
3.1.1 シーリング材とは
3.1.2 シーリング材の3要件
3.1.3 シーリング材の要求性能
3.2 シーリング材の原料と配合
3.3 シーリング材の種類
3.4 シーリング材の選定
3.5 最後に
4 促進耐候性試験の理論と実際
4.1 はじめに
4.2 促進耐候性試験の原理
4.3 促進耐候性試験機の構造
4.3.1 光源
4.3.2 受光器
4.3.3 BPT/BSTセンサ
4.3.4 槽内温湿度調節装置
4.3.5 スプレ装置
4.3.6 試験片ホルダと試料枠回転
4.4 促進耐候性試験機の光源
4.4.1 キセノンアークランプ
4.4.2 サンシャインカーボンアークランプ
4.4.3 紫外線蛍光灯
4.4.4 メタルハライドランプ
4.5 促進耐候性試験の評価
4.6 促進耐候性試験の再現性の向上
4.6.1 試験規格
4.6.2 センサ類の校正
4.6.3 消耗部品の管理
4.6.4 純水
4.6.5 試験片の設置
4.7 試験時間
4.8 その他の耐候性評価方法