★2035年,中国がガソリン車を全廃!時代は環境車へ!
★厳格化する燃費(排出ガス)規制を背景に,世界中で加速する自動車の電動化!
★グローバルに繰り広げられる車載用リチウムイオン電池の開発・価格競争で日本が勝ち残るには!
★市場展望,電池各社の開発動向,電池部材の現状と今後の展望,全固体電池の最新動向,高安全化技術と評価試験技術,そしてリサイクル技術とビジネスまでを網羅した一冊!

車載用リチウムイオン電池の開発最前線
The Latest Development Trends on Lithium-ion Batteries for xEV

商品概要
個数

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略称
車載用リチウムイオン電池
商品No
bk7785
発刊日
2020年11月27日(金)
ISBN
978-4-7813-1561-4
体裁
B5判、275ページ
価格
69,300円 (本体価格:63,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
(株)シーエムシー出版
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:[email protected] 問い合わせフォーム
監修
佐藤登
著者
佐藤登  名古屋大学;エスペック㈱
稲垣佐知也  ㈱矢野経済研究所
高見則雄  ㈱東芝
明石寛之  ㈱エンビジョンAESCジャパン
秋本順二  (国研)産業技術総合研究所
常山信樹  住友金属鉱山㈱
廣瀬貴一  信越化学工業㈱
安部浩司  山口大学
堀尾博英  森田化学工業㈱
山田一博  東レ㈱
西川聡  帝人㈱
斎藤正一郎  アルケマ㈱
金田拓也  日本ゼオン㈱
向井孝志  ATTACCATO合同会社 (兼)(国研)産業技術総合研究所
山下孝典  大日本印刷㈱
小林弘典  (国研)産業技術総合研究所
林晃敏  大阪府立大学
作田敦  大阪府立大学
辰巳砂昌弘  大阪府立大学
樋口弘幸  出光興産㈱
柳田昌宏  (国研)産業技術総合研究所
中島薫  LIB技術アドバイザー&コンサルタント
大﨑隆久  大﨑技術コンサルティング
梶原隆志  エスペック㈱
中村崇  (公財)福岡県リサイクル総合研究事業化センター;東北大学 名誉教授
本間善弘  DOWAエコシステム㈱
西川千尋  DOWAエコシステム㈱
多田晃久  DOWAエコシステム㈱
星野毅  (国研)量子科学技術研究開発機構
発刊にあたって
 2013年2月に 、NHKが「メイド・イン・ジャパン」を放映した。番組予告の段階ではテーマが明らかにされていなかったので 、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ではないかと想像した。しかし 、実際にドラマ化されたのは「電池」であった。とりわけリチウムイオン電池と新素材に焦点を当てたことで驚きを感じた。社会に電池が浸透しつつあり 、今後の発展と電池社会への期待が膨らんでいることを実感した瞬間だった。そして6年後の 2019年10月9日には 、リチウムイオン電池がノーベル化学賞に授与されると発信され 、大きな話題となって世界を駆け巡った。
 それから1年が過ぎたが 、以降は一層 、電池に関する社会の関心と期待が高まってきたように思える。そういう中で 、シーエムシー出版から本書の企画と監修を依頼された。このシリーズでは2009年 、2014年 、2017年と過去に3冊監修(吉野彰氏との共同監修)したことで 、今回が4度目の監修となった。2017年以降 、現在に至るまで 、特に車載用電池では自動車業界 、電池業界 、部材業界および試験機器業界に至るまで大きなビジネスモデルが進展しつつある。その背景には 、米国カリフォルニア州発のZEV(ゼロエミッション車)規制(2018年に一層強化) 、2019年に発効した中国NEV(新エネルギー車)規制 、さらには2021年に発効する欧州CO2規制が続くことで 、自動車の電動化は世界の至る所で加速されている。
 それに伴い 、リチウムイオン電池を中心に技術進化 、価格低下 、そしてグローバル競争が活発になってきている。今後は電池業界の競争力が問われており 、数多い電池各社間で淘汰が進む可能性もある。ジャーマン3であるダイムラー 、BMW 、フォルクスワーゲンのドイツ勢を中心に欧州での電動化が顕著に勢い付いている中 、リチウムイオン電池の事業を積極的に展開している韓国トップ3(LG化学 、サムスンSDI 、SKイノベーション)が 、ポーランドおよびハンガリーに生産拠点を構えている。中国CATLはドイツのチューリンゲン州にリチウムイオン電池の生産拠点を構築することでビジネスを着実に進めている。一方 、日系電池各社は国内の自動車各社との強力な連携を拡大させており 、特有のビジネスモデルを展開中だ。
 中長期視点では次世代革新電池の研究開発も活発になってきて 、今後の覇権争いの様相を呈している。中でも全固体電池の進捗に期待が寄せられており 、大学 、研究機関はもとより多くの企業でも研究開発が活発になっている。ただし 、解決すべき課題が多いのも事実でブレークスルーも求められている。
 このような背景の下で 、本書籍では市場展望 、電池各社の開発動向 、構成される電池部材の現状と今後の展望 、全固体電池の最新動向 、安全性にまつわる取り組みと評価試験技術 、そして今後のニーズが高い静脈系産業としてのリサイクル技術とビジネスという範囲で 、最新の内容を盛り込んだところに特徴がある。各分野で著名な執筆陣にお願いしたことで質の高い書籍となり 、短期間でご対応いただいた各執筆者の方々には改めて感謝申し上げる。本書籍が車載用電池に関する研究開発 、事業開拓に関わる大勢の方々にとって有益なものとなることを 、監修者として期待する。

2020年11月吉日
監修者 佐藤 登
書籍の内容
第1章 車載用リチウムイオン電池の動向と安全性
1 自動車の電動化を促す各種法規
2 自動車業界の電動化とリチウムイオン電池の適用
3 電池業界の動向と技術展望
4 電動車における電池起因の事故と対応
5 次世代革新電池の展望
6 日本の電池研究と産業興隆に向けて

第2章 市場動向
1 電動車用リチウムイオン電池の市場展望
1. 1 xEV市場
1. 1. 1 xEV立ち上がりの背景
1. 1. 2 xEV市場の黎明期
1. 1. 3 xEV初期市場を主導した中国
1. 1. 4 次の主戦場となる欧州
1. 1. 5 xEV,LiBに影響を与える現在の内部,外部環境
1. 1. 6 xEV市場展望
1. 2 xEV用LiB市場
1. 2. 1 xEV用LiB市場規模推移予測
1. 2. 2 メーカー動向
1. 2. 3 xEV用LiB技術動向
1. 2. 4 将来展望のまとめ
2 リチウムイオン電池部材市場の動向
2. 1 正極材
2. 1. 1 正極材市場規模推移
2. 1. 2 セルサイズ別正極材市場規模推移
2. 1. 3 正極材生産能力動向
2. 1. 4 正極材国別企業動向
2. 2 負極材
2. 2. 1 負極材市場規模推移
2. 2. 2 セルサイズ別負極材市場規模推移
2. 2. 3 負極材生産能力動向
2. 2. 4 負極材国別企業動向
2. 3 電解液
2. 3. 1 電解液市場規模推移
2. 3. 2 セルサイズ別電解液市場規模推移
2. 3. 3 電解液生産能力動向
2. 3. 4 電解液国別企業動向
2. 4 セパレーター
2. 4. 1 セパレーター市場規模推移
2. 4. 2 セルサイズ別セパレーター市場規模推移
2. 4. 3 セパレーター生産能力動向
2. 4. 4 セパレーター国別企業動向
2. 5 2019年後半の中国EV市場の低迷,及びコロナ禍の影響
2. 6 EV時代,及び多様化していく中での部材ニーズ

第3章 車載用電池の最新動向
1 チタン酸化物系負極を用いた大型リチウムイオン電池
1. 1 緒言
1. 2 LTO負極の特徴と電池性能
1. 3 LTO負極系大型リチウムイオン電池のモビリティ分野への応用
1. 4 次世代チタン酸化物系負極を用いた大型リチウムイオン電池の開発
1. 5 まとめ
2 車載用大型リチウムイオン二次電池の動向と将来展望
2. 1 はじめに
2. 2 車載用大型リチウムイオン二次電池のシステム構成
2. 2. 1 バッテリーマネジメントシステム(BMS)
2. 2. 2 モジュール(MD)
2. 2. 3 車載用大型リチウムイオン二次電池(セル)
2. 3 電気自動車(Battery Electrical Vehicle, BEV)用リチウムイオン二次電池の課題
2. 4 次世代大型リチウムイオン二次電池(セル)の開発動向
2. 5 次世代大型リチウムイオン二次電池の課題と対策
2. 6 リチウムイオン二次電池の特性
2. 7 将来展望
2. 8 おわりに

第4章 構成材料の開発動向
1 正極材料
1. 1 正極材料
1. 1. 1 はじめに
1. 1. 2 現行正極材料
1. 1. 3 高電位正極材料候補
1. 1. 4 高容量正極材料候補
1. 1. 5 まとめ
1. 2 車載電池用正極材料
1. 2. 1 車載電池用正極材料に求められること
1. 2. 2 コスト削減のためのゼロ・コバルト正極材料開発
1. 2. 3 リサイクル
2 高容量シリコン系負極材の開発動向
2. 1 リチウムイオン二次電池用負極材の開発
2. 2 炭素系負極材
2. 3 ハードカーボンとソフトカーボン
2. 4 グラファイト(黒鉛)
2. 5 グラファイト結晶性と充放電容量の関係
2. 6 天然黒鉛の実用化
2. 7 グラファイトのステージ構造とリチウムインターカーレート
2. 8 その他炭素材(MCMB,MCF)
2. 9 合金系負極材としてのシリコン
2. 10 シリコン系活物質と充放電に伴う粒子劣化
2. 11 エネルギー密度の見直し
2. 12 SiO活物質とリチウムの反応
2. 13 SiO-C活物質の充放電に伴う相変化
2. 14 負極終止電位の制御と材料劣化の関係
2. 15 SiO-C/炭素系活物質を使用した電池挙動
2. 16 Li doped SiO(Li-SiO-C)
3 電解液・電解質
3. 1 電解液の技術トレンド
3. 1. 1 序論
3. 1. 2 ベース電解液の高純度化
3. 1. 3 負極の界面制御の必要性
3. 1. 4 負極の表面コーティングの落とし穴
3. 1. 5 添加剤VC使用の注意点
3. 1. 6 添加剤PSの間違った見解
3. 1. 7 正極用添加剤
3. 1. 8 安全性向上添加剤(過充電防止)
3. 1. 9 不燃化・難燃化の期待と限界
3. 1. 10 抵抗低減添加剤
3. 1. 11 おわりに
3. 2 電解質系の市場動向
3. 2. 1 はじめに
3. 2. 2 中国における電気自動車及び電解質市場
3. 2. 3 LiPF6と新規電解質及び添加剤について
3. 2. 4 新型コロナウイルス感染拡大前後の電気自動車産業
3. 2. 5 中国特有の電気自動車事業の推進と翳り
3. 2. 6 新規電解質に関する必要条件
3. 2. 7 車載用電池産業の不安要素
3. 2. 8 欧米における電気自動車の普及
3. 2. 9 電気自動車と消費者
3. 2. 10 CO2削減への中国電気自動車の今後の動き
3. 2. 11 まとめ
4 セパレータ
4. 1 リチウムイオン電池セパレータ用ポリオレフィン微多孔膜
4. 1. 1 リチウムイオン電池セパレータ
4. 1. 2 LIBセパレータ用微多孔膜の製法
4. 1. 3 LIBセパレータの基本物性
4. 1. 4 電池機能・性能とセパレータ物性の関係
4. 1. 5 LIBの技術開発動向
4. 1. 6 LIBセパレータ用微多孔膜の技術開発動向
4. 1. 7 今後
4. 2 セパレータ
4. 2. 1 はじめに
4. 2. 2 熱的寸法安定性の向上(耐熱層コートセパレータ)
4. 2. 3 電極との接着性付与
4. 2. 4 電解液含浸性
4. 2. 5 おわりに
5 バインダー
5. 1 ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)バインダー
5. 1. 1 はじめに
5. 1. 2 PVDFについて
5. 1. 3 リチウムイオン電池への応用
5. 1. 4 安全および環境対応
5. 1. 5 おわりに
5. 2 機能性バインダー
5. 2. 1 はじめに
5. 2. 2 負極バインダー
5. 2. 3 正極バインダー
5. 2. 4 機能層バインダー
5. 2. 5 おわりに
6 各種バインダと次世代電極スラリーの製造技術
6. 1 はじめに
6. 2 各種バインダを用いた電極特性
6. 2. 1 ポリフッ化ビニリデン(PVdF)系バインダ
6. 2. 2 ハイニッケル系正極材料への対策
6. 2. 3 スチレンブタジエンゴム(SBR)系バインダ
6. 2. 4 新規負極バインダ
6. 3 スラリーの製造技術
6. 4 おわりに
7 蓄電デバイス用パッケージ
7. 1 円筒缶型(Cylindrical cell)
7. 2 角缶型(Prismatic cell)
7. 3 パウチ型(Pouch cell)
7. 4 パウチ型(ラミネートフィルム)の特徴
7. 4. 1 構造
7. 4. 2 成形性
7. 4. 3 耐内容物性
7. 4. 4 水蒸気バリア性
7. 4. 5 気密性
7. 4. 6 絶縁性
7. 4. 7 耐熱性/耐寒性
7. 5 車載用リチウムイオン電池パッケージングの品質,課題と今後の展望

第5章 次世代革新電池
1 酸化物系全固体LIBの研究開発動向
1. 1 はじめに
1. 2 全固体LIBの原理
1. 3 酸化物系全固体LIBの開発状況
1. 4 全固体LIBのさらなる高性能化や大面積化に向けての課題
1. 5 産業技術総合研究所での酸化物系全固体LIB開発への取り組み
1. 6 おわりに
2 全固体リチウム硫黄電池
2. 1 はじめに
2. 2 硫黄正極活物質の適用
2. 3 Li2S正極活物質の活性化
2. 4 おわりに
3 硫化物系固体電解質の特徴と高性能化に向けた取組み
3. 1 はじめに
3. 2 硫化物系固体電解質の特徴
3. 3 熱融着によるイオン伝導度向上
3. 4 耐水性と伝導性のバランス向上
3. 5 ハロゲン添加系固体電解質
3. 6 電池性能に対する力学特性の影響
3. 7 まとめ

第6章 高安全化技術
1 リチウムイオン電池の熱暴走メカニズムと高安全性技術
1. 1 はじめに
1. 2 リチウムイオン電池の熱暴走メカニズム
1. 2. 1 DSC試験
1. 2. 2 ARC試験
1. 3 電池のその他の安全性試験と高安全性技術
1. 4 おわりに
2 リチウムイオン電池の安全性とその取り組み技術の現状
2. 1 はじめに
2. 2 熱暴走について
2. 2. 1 電池内部のエネルギー状態
2. 2. 2 正極材の発熱量
2. 2. 3 熱暴走のメカニズム
2. 2. 4 ショート部の発熱量
2. 3 安全化技術
2. 3. 1 金属コンタミネーションと安全性について
2. 3. 2 コンタミ対策
2. 3. 3 安全性確認テスト(内部ショートテスト)
2. 4 全固体電解質電池への期待
2. 5 まとめ
3 リチウムイオン電池の発熱反応と安全化技術
3. 1 はじめに
3. 2 リチウムイオン電池の発熱要因と安全機構
3. 2. 1 電池内部の発熱
3. 2. 2 リチウムイオン電池の材料と主な安全機構
3. 3 リチウムイオン電池の発熱反応解析
3. 3. 1 電池材料の発熱反応
3. 3. 2 過充電反応―発熱反応解析と対策―
3. 3. 3 内部短絡
3. 4 リチウムイオン電池の安全性試験
3. 5 おわりに

第7章 安全性評価
1 車載用リチウムイオン電池の安全性試験動向
1. 1 車載における安全性試験
1. 2 国際社会における技術規則
1. 3 熱暴走(Thermal Runaway)
1. 4 熱伝播(Thermal Propagation)
1. 5 熱伝播の試験開始方法
1. 5. 1 過充電
1. 5. 2 釘刺し
1. 5. 3 加熱
1. 6 他の熱負荷試験と試験環境
1. 7 最後に

第8章 リサイクル技術
1 EV用リチウムイオン電池リユース・リサイクル技術
1. 1 はじめに
1. 2 EV用リチウムイオン電池リユース・リサイクルの現状
1. 2. 1 廃自動車からのバッテリーの取り外しと取り外されたLiBの特性評価
1. 2. 2 リユースの動向
1. 2. 3 廃LiBの輸送とリサイクル技術
1. 3 EV用リチウムイオン電池リユース・リサイクルのこれからの技術課題
1. 3. 1 廃自動車からのバッテリーパックの安全かつ迅速な取り外し
1. 3. 2 電池の評価技術
1. 3. 3 失活 水中における破砕法により迅速化と安全性の担保
1. 4 北九州地域での全体最適LiBリユース・リサイクル技術・システム実証
1. 5 まとめ
2 DOWAエコシステムによるリチウムイオン二次電池リサイクルの取り組み
2. 1 はじめに
2. 2 DOWAエコシステムのLIB処理・リサイクルの特徴
2. 3 LIBの危険物・有害物としての性質
2. 4 LIBの資源価値
2. 5 DOWAエコシステムのLIB処理・リサイクルプロセス
2. 5. 1 プロセスの全体像
2. 5. 2 焼却による無害化プロセス
2. 5. 3 LIBに使用されている有価物のリサイクルを目的とした焼却条件
2. 5. 4 破砕・選別プロセス
2. 6 まとめと今後の課題
3 新たなリチウムイオン電池リサイクル技術によるEV用リチウム資源循環戦略
3. 1 急拡大するリチウム需要
3. 2 イオン伝導体リチウム分離法;LiSMIC
3. 3 社会実装へのステップアップ
個数

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