2025年03月14日(金)
13:00~17:00
積水化学工業(株) 先進技術研究所 情報科学推進センター
センター長 兼 MI推進グループ長/主席研究員 新明 健一 氏
【専門】
触媒材料設計、実験計画法
【略歴】
2008年に積水化学工業(株)に入社し、燃料電池、リチウムイオン二次電池の研究開発に従事。実験計画法、品質工学を適用し開発の加速を実践。2015年より2年間、社命によりアメリカのミズーリ大に派遣され、CO2資源化に関する触媒開発に従事した。帰国後は、触媒材料開発のハイスループット化、統計解析を進め、開発チームへのMIの導入を先導した。2020年より、情報科学推進センター MI推進グループのグループ長として、全社開発テーマへのMI活用を推進している。2024年から、情報科学推進センター センター長を拝命し、全社開発Dxの推進を先導。
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無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
・マテリアルズインフォマティクスに興味を持っている、これから始めたいと考えている材料開発のエンジニア
・マテリアルズインフォマティクスを有効に進めるための組織構築、人材育成に興味のある方
・素材・材料開発における実験自動化の検討を進めたいと考えている方 等
・メーカーにおける素材・材料開発へのMI、PI活用の実例
・素材・材料開発へのMI活用を成功に導くための人材育成、環境構築などの仕組み化の方法
・MI、PI、実験自動化に関する技術動向の理解、必要な要素の理解
多くの素材・化学企業が、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用したデータ駆動型の材料開発への変革を進めている。当社においても、材料開発、化学分析、計算科学、画像解析、実験自動化等の幅広い専門領域の人材が協創することによって、独自のMIを推進し、近年では、フィルム、複合材料、触媒など、これまでに100を超えるテーマでのMIの活用が進捗し、そのいくつかは、すでに世に出た製品への適用を実現している。本講座では、素材・材料開発におけるMI活用ならびにプロセスインフォマティクス(PI)の事例を紹介するとともに、有効にMIやPIを活用するために、当社がおこなってきたMI推進の戦略、人材育成、仕組み化について述べる。さらに、近年注目度が上がっている実験自動化に関する世の中の動向や課題、当社での取り組みについても述べる。
1.MIの導入
1.1 当社R&Dの目指す姿
1.2 素材・材料開発へのMI活用とその期待
2.MIの材料・素材開発への活用事例
2.1 素材・材料開発にMIを適用するために必要な要素とは
2.2 フィルム製品の自動配合設計による新材料の提案
2.3 外部データを活用した触媒材料の探索
2.4 スペクトル情報を活用しての放熱材料の効率設
2.5 複数の評価データからの薬剤毒性の予測
3.プロセスへのインフォマティクスの活用
3.1 材料開発における反応プロセス制御の課題
3.2 事例からみる反応プロセス制御へのインフォマティクス活用
3.2.1 複数の反応プロセスからなる材料の品質設計
3.2.2 データ可視化の重要性
3.2.3 良品を見るか、不良品を見るか
3.2.3 反応プロセスを制御するための特徴量側の工夫
4.MI×実験自動化への展開と課題
4.1 MI×実験自動化=自律化の価値
4.2 MI×実験自動化を取り巻く世の中の動向
4.3 当社におけるMI×実験自動化の検討
4.4 MI×実験自動化への将来展望と課題
5.材料・素材開発へのMI活用に向けた仕組み作り
5.1 成果につながるMI推進に必要な要件
5.2 MI人材の育成と仕組み化
5.3 データ駆動型材料開発を実現するための環境整備
5.2.1 事業貢献につながるテーマ選定
5.2.2 成果刈取りの仕組み化
5.4 素材・材料開発効率化のための実験データの収集・蓄積
5.4.1 実験データ収集・蓄積の課題
5.4.2 実験データ収集を進めるための人材育成
5.4.3 実験データ収集を進めるための仕組み化
5.5 インフォマティクス技術の構築
5.5.1 当社におけるインフォマティクス技術の構築
5.5.2 内製vs外部連携、枯れた技術vs最新技術
5.5.3 おまけ 品質工学からもう一度パラメータ設計を理解する
6.今後の展望
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