【第1部】「ダイヤモンド半導体の最新開発動向~インチ径ウエハ成長とパワー半導体デバイス~」
10:00~12:45
ダイヤモンドは、シリコンの5倍のバンドギャップをもつ半導体で、高効率のパワー半導体として注目されています。
本学では、半導体デバイスの基盤となるウエハ結晶成長技術やドーピング技術を確立し、これまでにない高出力電力を報告しました。
講演では、期待が高まるダイヤモンド半導体の基礎から、開発したウエハ結晶成長技術やドーピング技術、優れた高電力を出力するダイヤモンド・パワー半導体について説明します。
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【第2部】「酸化ガリウムパワーデバイスの開発動向(仮)」
13:30~16:15
喫緊の課題である地球温暖化を防ぐために世界中で低炭素社会実現を目指した取り組みが行われています。エレクトロニクス分野では、電力変換の高効率化が必要不可欠であり、そのためにはシリコンデバイスを超える高性能なパワーデバイスが必須です。日本発のパワーデバイス材料である酸化ガリウムは、その材料特性の持つ利点から炭化ケイ素デバイスや窒化ガリウムデバイスを凌ぐ高効率パワーデバイスの実現が期待されています。また、シリコン同様に融液成長法によりバルク製造が可能なため、安価に大口径単結晶基板を得られる可能性があり、コスト面においても大きなアドバンテージを持つと考えられます。さらに、酸化ガリウムデバイスは、高温、放射線、腐食性ガス環境にも耐えうる物性から極限環境におけるIoTを実現するデバイスとしての応用へも期待されています。
本講演では、酸化ガリウムのバルク製造技術、エピタキシャル膜成長技術、デバイス開発の進展について解説します。
1. 酸化ガリウム(Ga2O3)パワーデバイスとそれを取り巻く背景
2. Ga2O3 単結晶バルク製造技術
3. Ga2O3 エピタキシャル薄膜成長技術
4. Ga2O3 デバイス作製プロセスと要素技術
5. Ga2O3 パワーデバイス開発
6. 極限環境デバイス開発
7. まとめ