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マイクロ波加熱の基礎と産業応用
Fundamentals and Industrial Applications of Microwave Heating

商品概要
個数

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略称
マイクロ波加熱
商品No
bk0017
発刊日
2017年05月15日(月)
ISBN
978-4-905507-15-4
体裁
B5版 並製本 441頁
価格
66,000円 (本体価格:60,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
(株)R&D支援センター (Research and Development Support Center CO.,LTD.)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:[email protected] 問い合わせフォーム
監修
福島 英沖 (株)豊田中央研究所 材料・プロセス1部
吉川 昇  東北大学 大学院環境科学研究科/工学部材料科学総合学科 兼任 准教授
著者
吉川昇   東北大学 大学院環境科学研究科/工学部材料科学総合学科 兼任 准教授
杉山順一  (国研)産業技術総合研究所 ナノ材料研究部門
      ナノ粒子構造設計グループ 主任研究員
三谷友彦  京都大学 生存圏研究所 准教授
福島潤   東北大学 工学研究科 助教
滝澤博胤  東北大学 大学院工学研究科長・工学部長
白井孝   名古屋工業大学 大学院工学研究科 生命・応用化学専攻(ながれ領域) 
      先進セラミックス研究センター 准教授
樫村京一郎 中部大学 工学部共通教育科 講師
平初雄   黒崎播磨(株)技術研究所 フェロー 所長
佐藤元泰  中部大学 大学院工学研究科 創造エネルギー理工学専攻 教授
羽石直人  東京工業大学 理工学研究科 応用化学専攻 博士後期課程学生
和田雄二  東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 教授
小島秀子  早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 研究院客員教授
辻正治   九州大学 炭素資源国際教育研究センター 特任教授
米谷真人  東京大学 先端科学技術研究センター 特任准教授
内田博   昭和電工(株)事業開発センター 先端技術開発研究所 コーポレートフェロー
藤立隆史  (株)ニッシン 研究開発グループ 相談役
大内将吉  九州工業大学 大学院情報工学研究院 生命情報工学研究系 准教授
椿俊太郎  東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 助教
山田徹   慶應義塾大学 理工学部化学科 教授
清水弘樹  (国研)産業技術総合研究所 北海道センター 生命工学領域
      生物プロセス研究部門 主任研究員
二川佳央  国士舘大学 理工学部 理工学科 教授
浅野麻実子 大阪薬科大学 臨床化学研究室 助手
      (現)理化学研究所生命システム研究センター ナノバイオプローブ研究チーム
肥後温子  元・文教大学 健康栄養学部 教授
佐藤實   東北大学 大学院農学研究科 電磁波高度利用研究室 名誉教授
山中亨   ミクロ電子(株)代表取締役
山本泰司  山本ビニター(株)代表取締役社長
吉田睦   富士電波工機(株) 技術部 取締役 技術部長
塚原保徳  マイクロ波化学株式会社 マイクロ波化学共同研究講座 取締役CSO/
      大阪大学 大学院工学研究科 特任准教授
渡辺久夫  マイクロ波化学(株)エンジニアリング部 部長
福島英沖  (株)豊田中央研究所 材料・プロセス1部
堀越智   上智大学 理工学部物質生命理工学科 准教授、
      上智大学マイクロ波サイエンス研究センター センター長
山中宏治  三菱電機(株)情報技術総合研究所 増幅器グループマネージャー
弥政和宏  三菱電機(株)情報技術総合研究所 専任
桑原なぎさ パナソニック(株)アプライアンス社 キッチンアプライアンス事業部
      電子レンジ技術部 マグネトロン設計課 課長
発刊にあたって
本書では、マイクロ波加熱の具体的な応用事例を数多く掲載し、種々の産業応用に活用していただく事を目的としている。マイクロ波プロセスは、従来技術に比べて消費エネルギーを1桁ほど低減できるといわれており、処理時間を大幅に短縮させ、生産性を革新的に向上させる手法として期待されている。今まで無理とされてきた金属粉末もマイクロ波加熱できるようになってきており、従来から用いられているゴムの加硫、木材や耐火物の乾燥、食品の加熱・解凍などから、新たな応用分野としてマイクロ波化学、新規材料創製・プロセス技術、医療応用、自動車を含めた環境エネルギー分野まで、マイクロ波技術の適用範囲が拡がってきている。
 マイクロ波加熱は食品を中心とした電子レンジとともに発展してきたが、ここ10年をみると目覚ましい進化を遂げており、2007年に設立された日本電磁波応用エネルギー学会JEMEAの貢献が大きい。1994年に「マイクロ波加熱技術集成」が、さらに20年後の2014年に「最新マイクロ波エネルギーと応用技術」が発刊され、それぞれの時代の工業用マイクロ波応用技術が紹介された。今まで、マイクロ波は単なる熱による反応と思っていた人も多かったが、ここ数年でマイクロ波の非熱的効果(特異効果)の実証例が着実に増えてきている。また、均一加熱とスケールアップが課題であったが、マイクロ波化学の分野では大規模な事業化が図られており、新たな技術革新により従来のマグネトロンから半導体発振器に置き換わる動きがあり、マイクロ波技術の信頼性と量産性が一気に高まる機運がある。
 今回は、現在進行形の最新技術を重点的に取り上げ、既に実用化されている技術、今後近いうちに実用化されるであろう技術を中心に、マイクロ波加熱の応用事例について執筆してもらった。本書では、マイクロ波加熱を理解していただくために、基礎編として材料プロセッシングと誘電率透磁率の基礎、装置設計に関する電磁波理論を分かりやすく解説してもらい、その後に応用編の構成とした。本書を通して、マイクロ波の魅力を感じていただき、使える技術として、この分野の最新動向を把握していただければ幸いである。

2017年4月 
福島 英沖(株)豊田中央研究所
書籍の内容

<基礎編>
Basic edition

第1章 材料プロセッシングの基礎
Chapter 1: Basics of microwave material processing
1.電磁波と物質の相互作用
 1.1 マイクロ波の浸透距離
 1.2 ポインティングベクトルとマイクロ波の損失
 1.3 マイクロ波キャビティーにおける電場/磁場分離加熱
2.誘電損失機構
 2.1 電気双極子と誘電率
 2.2 デバイ緩和と誘電分散スペクトル
 2.3 無機固体の誘電率
3.誘導電流損失機構
 3.1 導電体のマイクロ波加熱
 3.2 誘導電流加熱と他の加熱機構との区別
4.磁気損失機構
 4.1 磁気損失機構
 4.2 強磁性共鳴による磁気損失
 4.3 磁気弾性
5.マイクロ波材料プロセッシングにおける諸現象
 5.1 マイクロ波加熱における温度の均一性と電場集中の影響
 5.2 固相拡散の促進と非線形電磁(ポンデロモーティブ)力、非平衡プロセス
 5.3 複合材料における加熱の問題:誘電率の温度依存性と誘電体内の誘導磁場
6.マイクロ波周波数領域における複合誘電率と複合導電率
 6.1 複合則に関する概説
 6.2 高周波および導電性物質を含む複合体の複合誘電率
7.まとめ

第2章 誘電率、透磁率の基礎
Chapter 2: Basic theory of the permittivity and permeability
1.電磁波の伝搬
 1.1 屈折率と減衰率
 1.2 誘電率と透磁率
2.電界の作用と誘電率
 2.1 電界がする仕事
 2.2 誘電緩和
 2.3 デバイ緩和
 2.4 実部と虚部の関係
 2.5 誘電損失
 2.6 誘電損失と誘電緩和
 2.7 導電損失
3.磁界の作用と透磁率
 3.1 磁界がする仕事
 3.2 磁性損失
4.電磁波の損失
 4.1 エネルギー損失
 4.2 他のエネルギー損失
5.まとめ

第3章 電磁波理論
Chapter 3: Theory of electromagnetic waves
-マイクロ波加熱装置の設計を司る基礎理論および装置構成-
Basic theory and configuration governing the design of microwave heating
1.電磁波伝搬に関する基礎方程式
 1.1 マクスウェル(Maxwell)方程式および電磁波のエネルギー保存則
 1.2 ポインティング(Poynting)ベクトルおよび電磁波のエネルギー保存則
 1.3 エネルギー保存則から導かれるマイクロ波加熱の原理
 1.4 媒質内の吸収電力、浸透深さおよび表皮深さ
2 .デシベル(dB)の扱い
3 .マイクロ波加熱装置の構成
 3.1 マイクロ波発生装置
 3.2 導波路
 3.3 アイソレータ
 3.4 方向性結合器および電力計
 3.5 インピーダンス整合器
 3.6 アイリス
 3.7 アプリケータおよびシングルモード/マルチモード

<応用編>
Applied edition


第1章 材料プロセスへの応用
Chapter 1: Application to materials' processing


第1節 マイクロ波による窒化チタンコーティング膜の作製と無機材料の迅速合成
Coating of titanium nitride and rapid synthesis of inorganic materials by microwave
processing
1.はじめに
2.窒化チタンコーティング膜の作製と応用
 2.1 窒化物セラミックスの特長
 2.2 窒化コーティングについて
 2.3 マイクロ波照射による窒化コーティング法
 2.4 コーティング膜の性質
 2.5 まとめ
3.無機材料の迅速合成
 3.1 マイクロ波照射による無機材料合成の特長
 3.2 ホモロガス化合物の迅速合成
 3.3 ホモロガス化合物の微細組織
 3.4 選択加熱と固相拡散促進効果
4.おわりに

第2節 マイクロ波加熱による低環境負荷型セラミックスプロセスの開発
Developments of environmental-friendly ceramics process using microwave technique
1.セラミックスプロセスの現状と問題
2.マイクロ波加熱による湿式成形体の急速乾燥プロセス
3.粒子表面における水和反応を利用したバインダーレス成形
4.セラミックス製造プロセスの統合簡略化技術の開発
5.おわりに

第3節 マイクロ波加熱による高速アスベスト無害化技術
Microwave heating technology for rapid and in-situ transformations of asbestos into
harmless waste
1.アスベスト無害化技術の研究動向
2.マイクロ波加熱の基礎とアスベスト無害化技術における応用事例
3.ラボスケールでの加熱試験とアスベスト無害化傾向
4.マイクロ波ロータリーキルン技術と無害化スケールアップ

第4節 不定形耐火物のマイクロ波乾燥
Microwave drying of monolithic refractories
1.はじめに
2.不定形耐火物のマイクロ波乾燥の特徴
3.製鉄設備でのマイクロ波乾燥応用事例
4.おわりに

第5節 マイクロ波製鉄の産業応用
Industrial applications of microwave iron making
1.はじめに
2.マイクロ波による製鉄の基礎実験
 2.1 実験設備
 2.2 作製試料
 2.3 実験結果
3.マイクロ波製鉄 日量1トン規模の純粋マイクロ波炉の試作・試験
 3.1 産業応用に向けた第1段階 マイクロ波高炉
 3.2 マイクロ波炉の炉組
 3.3 試作マイクロ波高炉の操業試験
4.マイクロ波製鉄の産業応用
 4.1 マイクロ波複合大型炉の成立条件
 4.2 耐熱導電性材料への転換(MOREX)
 4.3 マイクロ波複合炉の設計
5.マイクロ波製鉄の産業応用に向けた電力インフラについて
 5.1 在来型太陽光発電による環境破壊と対策
 5.2 原子力発電の問題と再考

第2章 化学分野への応用
Chapter 2: Application to chemical field


第1節 マイクロ波化学プロセスの現状と特殊効果
Microwave chemistry processing and its specific effects
1.はじめに
2.溶液中に分散した無機固体粒子上で発生する選択加熱のその場観察
3.固液界面における非平衡局所加熱による化学反応の促進
4.カーボン充填ゼオライト/ゼオライトコアシェル型触媒の合成と応用
  ‐マイクロ波照射下『非平衡局所加熱』の固体触媒反応への能動的応用
5.マイクロ波加熱増強のための異種積層構造の協奏効果
6.マイクロ波加熱による電子移動の加速

第2節 有機合成におけるマイクロ波効果の発現機構
Appearance mechanism of microwave effect in organic synthesis
1.はじめに 
2.ガラスと炭化ケイ素(SiC)のマイクロ波吸収特性
3.エステル化反応におけるマイクロ波効果の発現
4.マイクロ波効果の発現機構

第3節 マイクロ波加熱による金属ナノ微粒子の合成と触媒応用
Syntheses of metallic nanoparticles by microwave heating and their catalytic
applications
1.はじめに
2.MW加熱によるRhナノ微粒子の合成
 2.1 ナノ微粒子の粒径と結晶性
 2.2 MW加熱によるナノ微粒子の高分子配位子置換反応
 2.3 水素化触媒への応用
3.AgPd@Pd/TiO2ナノ粒子の合成と触媒特性評価
4.MW加熱によるPtY系燃料電池触媒の合成
5.おわりに

第3章 薄膜分野への応用
Chapter 3: Application to thin-film fabrication field


第1節 マイクロ波加熱による迅速ナノ界面形成と薄膜機能材料への展開
Microwave applications towards rapid construction of nanostructured interfaces
and functional thin films
1.はじめに
2.マイクロ波特有の加熱モード
 2.1 マイクロ波吸収と加熱
 2.2 内部・急速加熱
 2.3 マイクロ波選択加熱
 2.4 界面加熱
3.マイクロ波を利用した積層膜構造形成およびナノ界面制御
 3.1 電場と磁場を活用した導電薄膜の焼結
 3.2 基材の選択加熱を利用した薄膜の形成
 3.3 界面加熱を利用した塗布型酸化物薄膜の焼成
 3.4 界面加熱を利用した基材上粒子形成と界面の接合
4.まとめと展望

第2節 プリンテッドエレクトロニクスにおけるマイクロ波技術利用
Potential utilization of microwaves in printed electronics
1.はじめに
2.マイクロ波加熱を利用した焼成方法
3.内部発熱方式に適したインクの開発
4.マイクロ波焼成の詳細な検討
5.おわりに

第3節 マイクロ波プラズマを使った表面加工と表面処理
Surface processing and surface treatment using the microwave plasma
1.はじめに
2.プラズマ装置について
 2.1 表面波プラズマとは
 2.2 マイクロ波表面波プラズマの長所と短所
 2.3 マイクロ波表面波プラズマの特性 
 2.4 なぜマイクロ波がいいのか? 
 2.5 マイクロ波表面波プラズマ(SWP)の大面積化への手法
 2.6 低温処理
3.マイクロ波表面波プラズマの応用
 3.1 表面改質(親水性向上、撥水性向上)
 3.2 表面処理
 3.3 金属の還元、酸化抑制プロセス
 3.4 エッチング、アッシングプロセス
 3.5 プラズマによる金属ナノ粒子インクの焼結
4.終わりに

第4章 生化学、バイオマス分野への応用
Chapter 4: Application to biochemistry and biomass fields


第1節 微生物培養と酵素反応に対するマイクロ波照射
Microwave Irradiation for Microbial Cultivation and Enzymatic Reaction
1.はじめに
2.微生物に対するマイクロ波照射
 2.1 殺菌・滅菌・静菌,細胞破砕
 2.2 微生物の細胞破砕と蛋白質回収技術としてのマイクロ波照射
 2.3 細胞培養
 2.4 麹菌と酵母菌に対するマイクロ波照射効果
 2.5 光合成生物に対するマイクロ波照射の影響
3マイクロ波照射酵素反応
 3.1 マイクロ波照射下でのリパーゼ反応の速度論解析
 3.2 蛋白質加水分解酵素に対するマイクロ波照射とプロテオーム解析
 3.3 マイクロ波促進遺伝子増幅反応,PCRとRCA
4.マイクロ波照射下での微生物挙動や酵素反応から分子メカニズムを考える
5.おわりに

第2節 マイクロ波を用いた藻類のバイオマス変換
Algal biorefinery using microwaves
1.はじめに
2.大型藻類バイオマスの利用
 2.1 大型藻類バイオマス
 2.2 大型藻類バイオマスのマイクロ波処理
 2.3 大型藻類バイオマスに由来する化合物の誘電特性
3.微細藻類バイオマスの利用
 3.1 微細藻類バイオマス
 3.2 微細藻類バイオマスのマイクロ波処理
4.まとめと将来展望 

第5章 医療、薬品分野への応用
Chapter 5: Application to medical and pharmaceutical fields


第1節 不斉合成反応におけるマイクロ波の非熱的効果の検証
Microwave specific effect on enantioselective reactions
1.はじめに
2.不斉合成反応と反応温度
3.軸不斉化合物の動的速度論的不斉合成
4.アトロプエナンチオマーのラセミ化
5.不斉クライゼン転位反応の加速
6.マイクロ波効果の作業仮説
7.マイクロ波照射による配座平衡の活性化
8.おわりに

第2節 マイクロ波照射による糖鎖・糖ペプチド合成
Overview of oligosaccharides and glycopeptides; Utility of microwaves for syntheses
of carbohydrate-containing compounds
1.糖鎖・糖ペプチドの概要
 1.1 糖鎖とは
 1.2 ペプチド・タンパク質とは
 1.3 糖ペプチド・糖タンパク質とは
2.従来の合成法
 2.1 糖鎖の合成
 2.2 ペプチドの合成
 2.3 タンパク質の合成
 2.4 糖ペプチド・糖タンパク質の合成
3.マイクロ波利用合成
 3.1 糖鎖合成のマイクロ波利用
 3.2 ペプチド合成のマイクロ波利用
 3.3 糖ペプチド合成のマイクロ波利用
4.結語

第3節 ハイパーサーミア
Hyperthermia
1.温熱療法のメカニズム
2.生体の電波物性
3.加温法
4.RF加温法
5.マイクロ波加温法
6.加温システム
7.その他の加温技術

第4節 マイクロ波非熱照射による癌治療の可能性
Possibility of the novel cancer therapy using normothermic microwave irradiation
1.マイクロ波を用いた癌治療法
 1.1 マイクロ波凝固焼灼療法(MCT)
 1.2 ハイパーサーミア(HT)
 1.3 マイクロ波以外の高周波や超音波などを利用した癌治療法
2.MCTにおける細胞死
3.培養細胞におけるマイクロ波非熱照射での細胞死 
 3.1 マイクロ波照射システムの開発
 3.2 非熱照射時における培養癌細胞の生存率
4.おわりに

第6章 食品分野への応用
Chapter 6: Application to food processing field


第1節 電子レンジの基礎と応用
Basic and practical studies on microwave heating
1.電子レンジの誕生と変遷
2.電子レンジの加熱原理
3.誘電加熱特性による昇温特性と加熱むら
 3.1 誘電損失係数と電波の浸透の深さ
 3.2 各種食品の昇温モード(成分組成の影響)
 3.3 マイクロ波加熱時の昇温モード(形状の影響)
4.デンプン性食品の硬化現象とその誘因
 4.1 食パンの軟化・硬化現象
 4.2 小麦デンプン粒の非伝熱的な変化
 4.3 マイクロ波の湿熱加熱効果と糊化促進効果
 4.4 パンの硬化に伴う結合水量の変動
 4.5 吸湿による力学特性の変化と水の結合強度 
 4.6 硬化のメカニズムとその背景
5.タンパク性練生地の膨化現象とその誘因
 5.1 膨化現象とゴム化現象 
 5.2 マイクロ波加熱時の蒸気圧
 5.3 膨化に伴う結合水量の変動
 5.4 水の挙動と膨化現象の発現機構
 5.5 膨化のメカニズムとその背景
6.マイクロ波加熱法の特徴と用途
7.学生実験・実習への電子レンジ利用
 7.1 エネルギー消費量の比較
 7.2 ジャガイモ餅、大根餅の官能評価
 7.3 炒め玉ねぎの官能評価
 7.4 調理実習への電子レンジ利用

第2節 電磁波解凍技術を基軸にする新コールドチェーンの構築
Construction of new cold chain based on electromagnetic wave thawing technology
1.生鮮食品の流通・保管における冷凍の重要性と解凍
2.現在利用されている解凍法の問題点
 2.1 外部加熱解凍法の問題点
 2.2 内部加熱解凍法の問題点
3.100MHz電磁波を用いる解凍技術
 3.1 形状による影響
 3.2 解凍速度
 3.3 ドリップと解凍硬直
 3.4 変色
 3.5 魚卵(水産生物卵)の解凍
 3.6 寿司の解凍
4.電磁波解凍技術を基軸にする新コールドチェーンの構築

第7章 高周波、マイクロ波加熱の応用例
Chapter 7: Application examples of microwave and RF heating


第1節 ゴム加硫の応用事例
Application case to the rubber vulcanization
1.はじめに
2.マイクロ波連続加硫装置
 2.1 マイクロ波のゴム工業への応用
 2.2 マイクロ波とゴム加硫
 2.3 マイクロ波連続加硫
 2.4 加硫時間
 2.5 マイクロ波連続加硫装置の基本仕様
3.製品別連続加硫ライン
 3.1 スポンジゴム用マイクロ波加硫装置
 3.2 メタルインサートゴム用マイクロ波加硫装置
 3.3 OAロール製品用マイクロ波加硫装置
4.高速加硫への展開

第2節 マイクロ波、高周波加熱の木材・食品加工、医療分野での応用例
Applications of microwave and radio-frequency heating in wood, food processing and
medical field
1.はじめに
2.木材の高周波接着
 2.1 木材の誘電加熱
 2.2 加熱方式
 2.3 加熱条件と温度上昇
 2.4 集成材接着用の高周波プレス機
3.木材の高周波乾燥
 3.1 乾燥のメカニズム
 3.2 高周波・蒸気複合型木材乾燥機
 3.3 スギ平角材の高周波・蒸気複合乾燥
4.食品の高周波解凍
 4.1 高周波加熱とマイクロ波加熱
 4.2 完全解凍とテンパリング
 4.3 高周波加熱によるテンパリング
 4.4 連続式の大型高周波解凍装置
 4.5 高周波による牛肉ブロックの解凍
5.食品のマイクロ波乾燥
 5.1 マイクロ波による乾燥
 5.2 マイクロ波乾燥装置の概要
 5.3 連続式マイクロ波乾燥装置
 5.4 油揚げの乾燥
6.生体の高周波加温
 6.1 ハイパーサーミアとは
 6.2 生体の高周波加温の原理
 6.3 生体の高周波加温の特徴
 6.4 高周波ハイパーサーミア装置

第3節 高周波誘導加熱と誘電加熱・マイクロ波加熱の応用事例
Applied example of high frequency induction heating and dielectric heating,
the microwave heating
1.はじめに
2.高周波誘導加熱
 2.1 加熱の原理
 2.2 用途と特徴
 2.3 高周波誘導加熱の応用実紹介
3.高周波誘電加熱とマイクロ波加熱
 3.1 加熱の原理
 3.2 用途と特徴
 3.3 高周波誘電加熱とマイクロ波加熱の応用実紹介

第8章 スケールアップ
Chapter 8: Scale-up technologies


-マイクロ波化学プロセスのスケールアップと事業化-
Scale-up and industrialisation of microwave chemical process
1.はじめに
2.マイクロ波反応系の構築
3.マイクロ波反応器デザイン − スケールアップ技術
4.事業化

第9章 自動車分野への応用
Chapter 9: Application to automobile field


-マイクロ波プロセスと将来の自動車への応用-
Microwave processing and its applications to the future automobile
1.マイクロ波の可能性と自動車への応用
2.材料の誘電特性と加熱室(キャビティ)
3.マイクロ波プロセスの応用例
 3.1 セラミックス多孔体の超高速加熱
 3.2 マイクロ波改質による水素製造
 3.3 セルロース系バイオマスのマイクロ波糖化処理
 3.4 非磁性金属粉末の磁気加熱
 3.5 LED半導体素子の選択加熱
 3.6 CFRP複合材の異方性加熱
4.まとめ

第10章 半導体発信器の可能性
Chapter 10: Possibilities of semiconductor microwave oscillator


第1節 繊細で部分加熱が可能な半導体式発振器搭載電子レンジの特徴と応用
Features and applications of semiconductor-type microwave cooking oven with
selective and delicate heating
1.繊細で部分加熱が可能なマイクロ波加熱装置がなぜ必要なのか?
2.電磁波と電子レンジ
3.マイクロ波加熱の特徴
4.インテリジェント電子レンジの要望
 4.1 半導体式発振器の利用
 4.2 インテリジェント電子レンジの試作
 4.3 均一加熱の実証実験
 4.4 選択加熱の実証実験
 4.5 繊細加熱の実証実験
 4.6 繊細かつ選択加熱の実証実験
 4.7 省エネおよび時短
5.現状の達成度と次の課題
6.最後に
7.謝辞

第2節 GaN半導体発振器を用いた位相制御型産業用マイクロ波加熱装置
Industrial microwave heating furnace equipped with phase-controlled GaN microwave
power modules.
1.はじめに
2.GaN半導体発振器
3.位相制御による電力合成制御
4.位相制御型産業用マイクロ波加熱装置
5.むすび

第3節 半導体発振器とマグネトロン発振器の特徴と問題点
Feature and problem of semiconductor oscillator and magnetron oscillator
1.マグネトロン(真空管)から半導体へ
2.半導体発振器とマグネトロン発振器の特徴比較
 2.1 測定系
 2.2 入力
 2.3 出力
 2.4 効率
 2.5 各種制御
 2.6 信頼性
 2.7 電磁ノイズ
 2.8 価格
 2.9 その他
3.マイクロ波発振器の可能性

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