2025年01月15日(水)
13:00~16:00
九州大学 情報基盤研究開発センター 准教授 博士(理学)
樋口 祐次 氏
【ご専門】
高分子物理学、分子シミュレーション
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・セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
・分子スケールにおける高分子の構造やダイナミクスに関して知識を得たい方。
・高分子材料の機械的特性や物性を扱う方。
・低劣化や高耐久高分子材料に関する新しい分子設計のアイディアの着想を得たい方。
・分子シミュレーションとその使用に興味のある方。
特に予備知識は必要ありません。基礎から解説いたします。
・分子スケールにおける高分子材料の破壊プロセスを理解できる。
壊れやすい構造を理解することで、
劣化防止や耐久性向上に向けた材料設計の指針の着想を促す。
・分子シミュレーションによる研究事例を理解することで、
他の事例や材料設計への展開を考えることができる。
高分子材料の性能向上や分子設計のためには、分子スケールにおける構造やダイナミクスを正しく理解する必要があります。
本セミナーでは、低劣化・高耐久の高分子材料設計に役立てるために、分子シミュレーションを用いた結晶性高分子や高強度ゲルの破壊プロセスに関して紹介します。分子スケールにおいて高分子材料がどのように壊れるのか、どのような構造が壊れやすいのかに関して解説します。分子シミュレーションによる具体的な研究事例を理解することで、シミュレーションによる研究・開発をどのような手順で進めていくか理解することができます。
1. 結晶性高分子の破壊プロセス
1-1. 破壊プロセスにおける分子スケールの構造とその変化
1-2. 空孔生成
(1)空孔生成の原因となる分子構造の変化
(2)メカニズムに基づく壊れやすい構造
1-3. 空孔の成長プロセスにおける内部構造の変化
1-4. 分子構造と応力伝播の関係性
1-5. クリープ試験
1-6. 不可逆性の原因となる内部構造の変化
2. ダブルネットワークゲルの破壊プロセス
2-1. ネットワークの構成条件と機械的特性の関係
(1)組成比の影響
(2)鎖長の影響
(3)密な網目構造の影響
(4)架橋間隔の影響
2-2. 分子スケールの空孔生成と成長
3. 分子シミュレーションの紹介
3-1. マルチスケールシミュレーション
(1)界面における水の動態
(2)両親媒性分子集合体の大変形プロセス
(3)自己組織化プロセス
3-2. モデル作成や解析の考え方
4. まとめ
【質疑応答】
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