高分子材料の劣化メカニズムから、添加剤の活用方法・分析装置による分析評価事例を3名の講師が紹介します!

高分子劣化のメカニズムと添加剤による対策や材料分析技術【LIVE配信】

※本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。

【アーカイブ配信:3/18~25(何度でも受講可能)】の視聴を希望される方は、こちらからお申し込み下さい。

セミナー概要
略称
高分子劣化【WEBセミナー】
セミナーNo.
開催日時
2025年03月17日(月) 10:00~16:45
主催
(株)R&D支援センター
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:[email protected] 問い合わせフォーム
講師
<第1部>
吉岡技術士事務所 所長 博士(工学)
吉岡 謙 氏

【ご専門】
高分子化学、粉体工学、コンポジット化技術

【ご経歴等】
1986年京都大学工学部合成化学科卒業。同年、新日鐵化学(株)(現 日鉄ケミカル&マテリアル(株))入社。戸畑製造所設備技術部にて、スチレン系高分子の製造プロセス開発、配合設計に従事。
1993年から神奈川県工業試験所(現 神奈川県立産業技術総合研究所)にて、工業材料のトラブル解析、高分子劣化メカニズムの解明、金属及び金属酸化物ナノ粒子の作製・表面処理・分散技術の開発に従事。
2008年から、KOA(株)にて、抵抗皮膜(炭素皮膜、酸化物皮膜、コンポジット皮膜)の開発、導電性ナノ粒子の開発、電子部品用の塗料、絶縁保護膜用ペーストの開発に従事。
2022年から吉岡技術士事務所を開設。

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<第2部>
株式会社ADEKA
樹脂添加剤開発本部 樹脂添加剤開発研究所 添加剤開発室 課長補佐 修士
三觜 優司 氏

【ご専門】
樹脂添加剤全般

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<第3部>
株式会社島津製作所
分析計測事業部 SolutionsCOE 副主任 修士(工学)
丹下 祥之 氏

【ご専門】
分光分析
価格
非会員:  55,000円 (本体価格:50,000円)
会員:  49,500円 (本体価格:45,000円)
学生:  55,000円 (本体価格:50,000円)
価格関連備考
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から
 ・1名で申込の場合、49,500円(税込)へ割引になります。
 ・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、
  55,000円(1名当たり 27,500円)(税込)です。

会員登録とは? ⇒ よくある質問
定員
30名 ※現在、お申込み可能です。満席になり次第、募集を終了させていただきます。
備考
【Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順】
1)Zoomを使用されたことがない方は、こちらからミーティング用Zoomクライアントを
  ダウンロードしてください。ダウンロードできない方はブラウザ版でも受講可能です。
2)セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。Zoom WEBセミナーのはじめかたに
  ついてはこちらをご覧ください。
3)開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始
  10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加
  ください。

・セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
講座の内容
受講対象・レベル
<第1部>
材料ユーザーの方

<第2部>
樹脂添加剤の活用方法やプラスチック製品の劣化及び変色対策を学びたい研究者の方

<第3部>
プラスチックを始めとする高分子材料の分析方法に興味のある方
必要な予備知識
特に予備知識は必要ありません。基礎から解説いたします。
習得できる知識
<第1部>
・高分子材料の劣化・破壊に関する基礎知識
・高分子材料の劣化・破壊を抑制するための材料選定スキル

<第2部>
・プラスチック材料の自動酸化反応
・酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、その他添加剤の作用メカニズム、劣化・変色対策
・添加剤、改質剤の適切な選定方法
・その他、各種添加剤の基礎知識

<第3部>
・高分子材料における分析方法の選択と分析結果を読む力を養うことができる
プログラム

<第1部> 高分子材料の劣化の基礎と対策(10:00~12:00)

【趣旨】
 高分子材料(プラスチック、ゴム)は、他の材料と比べて、軽い、加工しやすい、価格が安い等といった様々な利点がある反面、劣化しやすいという最大の欠点を持っています。工業製品のトラブルは、材料起因のケースが多く、特に、高分子材料は、他の材料と比べて劣化しやすいため、多くのトラブルを発生させている可能性が高いと考えられます。
 本セミナーを受講していただくことで,材料ユーザーとして製品を開発する際に、高分子材料を適切に選定するスキルを身に着けられるようにしたいと思っています。

【プログラム】
1. 高分子材料の劣化原因(事例を交えて紹介)
   1-1. 熱による劣化
   1-2. 酸素による劣化
   1-3. 光による劣化
   1-4. 水分による劣化
   1-5. 化学物質(有機溶剤等)による劣化
   1-6. 繰り返し応力による劣化
   1-7. 複合劣化
   1-8. その他

2. 高分子材料の劣化を抑制するための添加剤の種類とその役割

3. 高分子材料の破壊原因(事例を交えて紹介)
   3-1. 脆性破壊
   3-2. 延性破壊
   3-3. 疲労破壊
   3-4. その他

4. 高分子材料の劣化・破壊対策(ユーザーの立場で)
   4-1. 使用時の劣化・破壊を抑制するための材料の選定
   4-2. 熱可塑性樹脂の成型加工時の劣化・破壊対策
   4-3. 熱硬化性樹脂の硬化時の劣化・破壊対策

5. まとめ

(質疑応答)

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<第2部> プラスチック用添加剤による劣化・変色対策(13:00~15:00)

【趣旨】
 プラスチックは軽量で加工性に優れているため自動車、家電、食品包装材、生活資材などの多くの分野で使用されているが、使用環境によっては熱や光により材料の力学特性低下や変色等が引き起こされ、耐久性や外観を損なうことがある。そのため、複数のプラスチック用添加剤が配合されており、長寿命化や高機能化に大きく貢献している。一方で、配合する添加剤の種類・添加量を誤るとブリードアウトによる外観不良や変色問題を引き起こす可能性があり、適切な添加剤配合の選定が必要である。
 本セミナーでは、ポリオレフィンを中心としたプラスチックの劣化機構を説明した上で、市販されている酸化防止剤・光安定剤・金属不活性剤に加えて、環境対応型樹脂添加剤であるアデカシクロエイドシリーズを紹介しながらその適切な選択・使用方法について解説する。

【プログラム】
1. 高分子材料の酸化劣化と安定化
      (1)ポリマー用添加剤とは?
      (2)ポリマー用添加剤の種類

2. 酸化防止剤の種類とその有効な活用方法
   2-1. 熱酸化劣化を抑制する添加剤
      (1)フェノール系酸化防止剤の種類と作用機構
      (2)ホスファイト系酸化防止剤の種類と作用機構
      (3)チオエーテル系酸化防止剤の種類と作用機構

3. 金属不活性化剤の種類とその有効な活用方法
   3-1. 金属による酸化劣化を抑制する添加剤
      (1)金属不活性剤の特徴と作用機構
      (2)金属不活性化剤の効果と使用法

4. 光安定化剤の種類とその有効な活用方法
   4-1. 光酸化劣化を抑制する添加剤
      (1)UVAの種類 と作用機構
      (2)HALS(ヒンダードアミン型光安定剤 )の種類と作用機構

5. リサイクル材料向け
    環境対応型樹脂添加剤(アデカシクロエイドシリーズ)の紹介
   5-1. リサイクル材料に適した添加剤
      (1)酸化防止剤パッケージ 「アデカシクロエイド UPR-001」
      (2)核剤パッケージ 「アデカシクロエイド UPR-011」
      (3)光安定剤パッケージ 「アデカシクロエイド UPR-021」

6. 各種添加剤の選定方法
      ・添加剤の選び方、注意点
      ・実用配合処方の紹介

(質疑応答)

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<第3部> 高分子材料の劣化における分析・評価事例(15:15~16:45)

【趣旨】
 高分子材料の評価で用いられる分析装置とそこから得られる分析結果について基礎から解説します。
 今回は、劣化に伴う高分子材料の変化を多角的に評価できるように、劣化をキーワードとした評価事例を多く紹介し、各装置を用いて、または、装置を組み合わせて解析する手法を学びます。高分子の構造変化を評価できる分析装置として、フーリエ変換赤外分光光度計、ラマン分光光度計などを紹介します。
 また、高分子の特性変化を評価できる分析装置として、ダイナミック超微小硬度計、紫外可視分光光度計、示差走査熱量計などの紹介を予定しています。

【プログラム】
1. 高分子材料の分子構造評価法
   1-1. 赤外分光光度法(FTIR)
      (1)原理
      (2)高分子材料の評価の例(HDPE vs LDPE)
   1-2. ラマン分光光度法(Raman)
      (1)原理
      (2)高分子材料の評価の例(多層フィルム)
   1-3. 紫外線劣化・熱劣化した高分子材料の赤外/ラマン分光分析
      (1)紫外線劣化・熱劣化に伴う分子構造変化
      (2)各分光分析法のメリットとデメリット
   1-4. リサイクルした高分子材料の赤外/ラマン分光分析
      (1)マテリアルリサイクルと分子コンフォメーション
      (2)リサイクルポリプロピレンの評価
   1-5. マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)を用いた分析事例の紹介

2.高分子材料の特性評価法
   2-1. ダイナミック超微小硬度計
      (1)原理
      (2)劣化に伴う硬さの変化
   2-2. 紫外可視分光光度計
      (1)原理
      (2)カラー評価と黄色度・黄変度
      (3)劣化に伴う色味の変化
   2-3. 示差走査熱量計・示差熱・熱重量同時測定装置(DSC, TG-DTA)
      (1)原理
      (2)紫外線劣化したポリプロピレンの評価

3. 高分子材料の劣化評価における多角的分析の必要性について

(質疑応答)

スケジュール
10:00~12:00 第1部
12:00~13:00 休憩 
13:00~15:00 第2部
15:00~15:15 休憩
15:15~16:45 第3部

※当日の進行状況により変動する場合がございます。
キーワード
高分子,劣化,変色,UVA,HALS,添加剤,分析,FT-IR,評価,セミナー,講演,研修
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