★2020年東京オリンピック開催が決定し、スポーツ産業に大きな注目が集まっている!
★スポーツにおけるバイオメカニクスや医療、ボディメンテナンスの最先端を収載!
★選手たちのプレーを支える先進スポーツギア。その素材開発をリードするメーカーの研究者が多数執筆!

スポーツバイオ科学と先進スポーツギアの開発
Advanced Sports BioScience and Gear Development

商品概要
個数

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略称
スポーツバイオ
商品No
bk7539
発刊日
2015年06月30日(火)
ISBN
978-4-7813-1074-9
体裁
B5判、241ページ
価格
70,400円 (本体価格:64,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
(株)シーエムシー出版
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:[email protected] 問い合わせフォーム
監修
三林浩二
著者
三林浩二 東京医科歯科大学 
河野一郎 日本スポーツ振興センター 
湯浅景元 中京大学 
菊池直樹 日本体育大学 
中里浩一 日本体育大学
柳下和慶 東京医科歯科大学 
前田清司 筑波大学 
藤澤隆夫 国立病院機構三重病院
田中秀治 国士舘大学 
白川透 国士舘大学 
喜熨斗智也 国士舘大学 
水口暢章 早稲田大学 
彼末一之 早稲田大学 
渡邉良信 ミズノ(株) 
坂本慶子 筑波大学 
浅井武 筑波大学 
小池関也 筑波大学 
大貫正秀 ダンロップスポーツ㈱ 
大島成通 名城大学 
岡野雅人 (株)LSIメディエンス  
池北紋子 (株)LSIメディエンス 
中込四郎 筑波大学 
宇治橋貞幸 日本文理大学 
秋田祥一 旭化成せんい(株) 
前田豊 前田技術事務所 
井上隆 山形大学 
岡田健 内外ゴム(株) 
西脇剛史 (株)アシックス 
岸本諭 ミズノ(株) 
下野智史 三菱レイヨン(株)
小川龍太郎 (株)ミカサ
森洋人 (株)アシックス
発刊にあたって
「2020年夏季オリンピック」が東京で開催されることが2013年9月に決定し、開催国として競技スポーツが注目されている。また健康志向の高まりやスポーツの多様化に伴い、国内の運動人口も増加し、活動年代層も中年層から高齢層へと広がりを示している。例えば成人のジョギング・ランニング実施率(週一回以上)は2014年には5.3%(男性:7.4%、女性:3.2%、笹川スポーツ財団調べ)と10年前に比して1.6倍となり、特に女性では2.3倍と急増している。このような背景のもと、競技スポーツ選手においては特に身体能力の強化と成績の向上、また一般のアスリートも含めた、故障の予防と治療への関心の高まりから、運動状態の把握や身体の運動能力を科学的に分析し、客観的にサポートする「スポーツ科学」が注目を集めている。近年では、「医学」や「バイオメディカル」の観点より、整形外科に留まらず、生化学、生理学、内科学、心理学、栄養学などの「体内代謝」や「生理機能」に基づく、スポーツサイエンスの研究開発が進んでいる。

一方、2014年のスポーツ用品の国内市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比 103.2%の 1兆3,558 億5,000万円の見込みで(矢野経済研究所調べ)、ここ数年は年率3%程度で増加・成長している。これも運動人口の増加や、身体能力の強化と成績の向上といった利用者のニーズに基づくもので、より良い運動用品や高機能なスポーツギア(用品)の開発・商品化が進められているからである。日本のスポーツ用品は現在、海外での市場規模も伸ばしており、今後、高機能なスポーツ用品の市場が新たに形成されるものと期待される。

本書では、アスリートより求められる能力向上のためのスポーツ医学・運動科学、そして高機能なスポーツギアの開発を背景に、第一編では急速に発展しつつある医学・バイオメディカルの観点におけるスポーツ科学とアスリートへの展開について、第二編ではスポーツ科学を支える運動計測と能力向上に関する先端研究に関して、第三編ではスポーツ能力の向上やアスリートへの身体的負担の少ない運動用具および技術の開発、そして近未来の高機能なスポーツギアについて、各分野にて活躍されている第一線の研究者や製品開発者に最新の成果や製品開発について概説していただく。本書が、スポーツ分野の発展とアスリートの一助になることを願うものである。
(本書「巻頭言」より)
書籍の内容
刊行によせて―スポーツの発展と科学の果たす役割―  (河野一郎)

【第一編 スポーツバイオ科学】 

第1章 スポーツ科学と健康運動  (湯浅景元)
1 スポーツ科学
2 体力と健康
3 健康関連体力
4 運動と生活活動
5 運動とスポーツ科学
5.1 トレーニングの原理・原則
5.2 健康関連体力の保持増進のための運動条件
5.3 運動用具
6 日常生活での姿勢と身体動作法
6.1 くしゃみ
6.2 椅子に座る
6.3 箱を持つ
6.4 洗面台で洗顔する
6.5 モニターを見る
6.6 スマートホンやタブレットを利用する
7 まとめ

第2章 遺伝子とスポーツパフォーマンスの関係  (菊池直樹 / 中里浩一)
1 序論
2 遺伝率とスポーツパフォーマンス
3 遺伝子の多様性
4 遺伝子多型とスポーツパフォーマンス
4.1 ACTN3遺伝子R577X多型
4.2 ACE遺伝子I/D多型
4.3 スポーツパフォーマンスに関わる遺伝子研究の現在
5 今後の課題と展望

第3章 高気圧酸素治療 ―スポーツ軟部組織外傷、特に骨格筋損傷に対して― (柳下和慶)
1 はじめに
2 高気圧酸素治療(HBO)とは
3 高気圧酸素治療装置
3.1 第1種高気圧酸素治療装置
3.2 第2種高気圧酸素治療装置
3.3 いわゆる「高圧カプセル」と、「Topical oxygen」
4 HBOのスポーツ軟部組織外傷への適応
4.1 骨格筋損傷に対する基礎的報告
4.2 肉離れに対する臨床的報告
4.3 遅発性筋痛症(Delayed onset of muscle soreness:DOMS)に対するHBO
4.4 膝内側側副靭帯損傷での早期回復、競技復帰への影響
5 さいごに

第4章 運動と血管内皮由来生理活性物質 (前田清司)
1 はじめに
2 血管内皮細胞
2.1 エンドセリン
2.2 一酸化窒素(NO)
3 運動と血管内皮細胞
3.1 運動とエンドセリン
3.2 運動と一酸化窒素(NO)
4 運動トレーニングと血管内皮細胞
4.1 運動トレーニングとエンドセリン
4.2 運動トレーニングと一酸化窒素(NO)
5 おわりに

第5章 運動代謝評価のための汗および呼気成分の非侵襲バイオセンシング  (三林浩二)
1 はじめに
2 運動代謝における汗中成分の非侵襲計測
2.1 汗サンプルの採取と汗中成分のバイオ測定
2.2 運動負荷時の乳酸とアンモニアの生成メカニズムと汗中成分の運動疲労指標
3 運動時の脂質代謝評価を目的とした呼気中アセトンガス用バイオセンサ(バイオスニファ)
3.1 アセトンガス用の光ファイバ型バイオスニファの構築と特性評価
3.2 アセトンガス用バイオスニファを用いた呼気計測
4 おわりに

第6章 スポーツと喘息―呼気ガスNO測定の意義―  (藤澤隆夫)
1 はじめに
2 喘息の病態と治療のオーバービュー
3 なぜアスリートに喘息が多いのか?
4 気道炎症の客観的指標としての呼気NO
5 呼気NOの測定方法
5.1 標準法
5.2 ポータブルNOアナライザーによる測定
6 呼気NOとスポーツ
6.1 喘息スクリーニングのツールとして
6.2 治療モニタリング
7 おわりに

第7章 スポーツ現場における救急医療とAEDの導入 
 (田中秀治 / 白川透 / 喜熨斗智也)
1 AEDをめぐる我が国の現況
2 日本における院外心停止例の発生とその対処
3 PAD(パブリックアクセス除細動)の効果
4 スポーツ現場における救急医療とAEDの導入の必要性
5 マラソン中の事故の心停止事故とその対応
6 スポーツ中の救護救急体制の整備と普及
7 モバイルAED隊の活動とメリット
7.1 モバイルAED隊の役割
7.2 モバイルAED隊の機動力
7.3 モバイルAED隊が対応するランナーの傷病傾向と転帰
7.4 モバイルAED隊の携行資器材
8 おわりに

第8章 スポーツと脳  (水口暢章 / 彼末一之)
1 はじめに
2 反応時間・予測
3 運動イメージ能力
4 効率化
5 脳形態
6 さいごに

【第二編 スポーツ計測と運動機能向上】

第1章 ランニングフォームの評価と定量化  (渡邉良信)
1 はじめに
2 実験
2.1 ランニング協力者
2.2 基本情報
2.3 動作計測実験
3 解析・評価
3.1 動力学解析
3.2 統計評価
3.3 SD法によるアンケート結果
4 多変量解析による結果
4.1 主成分分析
4.2 単相間分析および因子分析
4.3 重回帰式の作成および得点化
4.4 重回帰式と因子パラメータの妥当性確認
5 運動効率の評価と結果
6 考察
7 まとめ
8 一般ランナーへの適用と「F.O.R.M.」システムのサービス展開

第2章 キック動作の科学   (坂本慶子 / 浅井武)
1 はじめに
2 ボールインパクトの基礎方程式
3 スイングスピード
4 反発比
5 骨盤の運動とスイング速度
6 おわりに

第3章 力・モーメント検出型センサーバットの開発  (小池関也)
1 はじめに
2 野球打撃動作における閉ループ問題
3 センサーバット
3.1 構造
3.2 把握力と操作力
3.3 各手による作用力・モーメントの算出原理
4 実験
4.1 スウィング実験方法
4.2 測定精度の検証
4.3 バットスウィングの計測例
5 応用展開
6 おわりに

第4章 デジタルインパクトを用いたゴルフ用具のシミュレーションと商品開発  (大貫正秀)
1 はじめに
2 飛びの要素
2.1 ボールの初期3要素
2.2 反発係数
2.3 クラブヘッドの速度と質量
2.4 打出角とバックスピン
2.5 空力
3 打球音
4 おわりに

第5章 スポーツにおける最適化生体シミュレーションの応用(サイバネティックトレーニング) 
 (大島成通)
1 はじめに
2 最適化生体シミュレーション
2.1 最適化シミュレーション概要
2.2 筋骨格モデル 
2.2.1 剛体リンクモデル 
2.2.2 筋モデル
2.3 最適化シミュレーション
2.3.1 目的関数
3 最適化生体シミュレーション結果例
3.1 非劣解集合の分布
3.2 球速が最大の解(Case 1)
3.3 最大筋応力が最小の解(Case 2)
4 サイバネティックトレーニング実験
4.1 実験概要
4.2 実験結果
5 自己組織化運動マップ 
6 おわりに

第6章 スポーツドーピング検査における検体分析の最新技術 
 (岡野雅人 / 池北紋子)
1 はじめに
2 分析技術とその事例
3 これからのドーピング検査
4 結語

第7章 内的成長や心理的課題解決による競技力向上の心理的機序  (中込四郎)
1 はじめに
2 来談の契機としての競技環境の変化
3 カウンセラーの前で語ること
4 「動き」の語りを通したメッセージ
5 クライエントにおけるパフォーマンス問題と心理的問題

【第三編 先進スポーツギアの開発】

第1章 材料が変えるスポーツのパフォーマンス  (宇治橋貞幸)
1 まえがき
2 プラスチックの導入とその影響
3 テニスにおけるパフォーマンス
4 ゴルフにおけるパフォーマンス
5 陸上競技におけるパフォーマンス
6 まとめ

第2章 コンプレッションウェアの素材開発  (秋田祥一)
1 はじめに
2 コンプレッションウェア用素材の開発
3 着用効果の検証について
4 おわりに

第3章 炭素繊維複合材料(CFRP、CFRTP)とスポーツ用品  (前田豊)
1 はじめに
1.1 スポーツ用途に使用される炭素繊維複合材料(CFRP、CFRTP)
1.2 スポーツ・レジャー用途での複合材料に対する要求性能
2 CFRP・CFRTPが使用されるスポーツ・レジャー用途の各論
2.1 釣竿
2.2 ゴルフシャフト
2.2.1 ピッチ系低弾性率CFを用いたハイブリッドCFRPゴルフシャフト開発―曲げ衝撃特性の改善
2.3 ゴルフヘッド
2.4 テニスラケット
2.5 野球バット、その他のスポーツ用品

第4章 スポーツ用品における樹脂素材  (井上隆)
1 はじめに
2 NOVAの構造と特性
3 NOVAの耐衝撃性
4 採用事例
5 展望

第5章 スポーツ用品におけるゴム素材  (岡田健)
1 緒言―ゴムとはどんな素材か
2 球技用ボールとゴム素材
2.1 軟式野球ボール(認定球)
2.2 軟式野球ボール(打撃練習用)
2.3 ゴム製ソフトボール
3 スポーツ用品におけるゴムの将来性

第6章 ランニングシューズの機能設計  (西脇剛史)
1 はじめに
2 走行接地時の足部の挙動
3 シューズの構成と要求機能
4 機能設計事例
4.1 安定性
4.2 緩衝性
4.3 フィット性
5 おわりに

第7章 短距離スパイクの科学  (岸本諭)
1 はじめに
2 陸上競技用スパイクの技術進歩
3 短距離スパイク概要
4 バイオメカニクス解析による情報収集
5 スプリントのバイオメカニクス
6 スパイク設計事例

第8章 ユーザーのスイング特性に応じた最適なゴルフシャフトの決定  (下野智史)
1 序論
1.1 背景
1.2 現状
1.3 概要
2 スイング解析
2.1 スイング動作の計測
2.2 有限要素モデルの構築
2.3 従来のシミュレーション手法
3 最適シャフトの決定
3.1 実験計画法
3.2 応答曲面法
3.3 シミュレーション
3.4 理想の弾道と最適シャフト
4 今後の展望

第9章 中空ボールの構造と科学  (小川龍太郎)
1 はじめに
2 中空ボール
3 糸巻きボールの誕生
4 人工皮革化とカラー化
5 ハイテクを駆使したバレーボール MVA200
6 バレーボールの空力特性
7 最新のサッカーボールとこれからのボール開発

第10章 高機能競泳用水着 -“高速水着”の機能設計- (森洋人)
1 はじめに
2 競泳用水着の変遷と要求特性
2.1 “速く泳ぐ”ための水着とは
2.2 競泳記録の変遷と水着の進化
3 国際水泳連盟が定める競泳用水着レギュレーション
3.1 素材
3.2 構造
4 競泳用水着の機能設計
4.1 生地特性
4.1.1 水着表面の平滑性
4.1.2 力学特性
4.2 構造特性
4.3 運動特性に基づく機能設計
5 おわりに
個数

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